Career Leaves ブログ

キャリアプランを真剣に考えたいあなた、失敗しない転職活動をしたいあなたと向き合い、共に考えます。

どんな助言を信じますか

転職活動の際に用意する書類には、履歴書と職務経歴書(業務経歴書)があります。履歴書は生年月日・連絡先・学歴・職歴などを記載したパーソナルデータであり、よくある定型のフォーム1〜2枚にまとめます。一方、職務経歴書はこれまでの職務内容・実績・成果などを具体的に記した、いわばあなた自身のプレゼン資料です。特に定まった形式はありませんので、ご自身の創意工夫でどのようにでもできます。この、定型がないことが皆さんにとっては悩みの種でもありますね。

実際、職務経歴書のまとめかたに迷う方々から、次のような質問をよく受けます。

  • (a) 3ページ以内にまとめないと読んでくれないって本当ですか?
  • (b) 箇条書きで簡潔に書くほうがよいのですよね?
  • (c) 直近の職歴から書くのと、古いものから書くのとどちらが正しいのですか?
  • (d) まずは職歴が肝心で、自己PRは最後に書くのですよね?
  • (e) 具体的な内容は面接で説明すればよいのではないですか?

そして究極の質問は、お会いした人材紹介エージェントのコンサルタントはそれぞれに異なるアドバイスをなさる、一体誰の助言を信じればよいのかわからない、と深いため息と共に・・・。

そんな時、職務経歴書をあなたは何のために書き、誰が何のために読むのかをまず考えてください、大切なことは形式ではなく中身です、と私は申し上げています。職務経歴書はあなた自身のプレゼン資料と冒頭で書きましたが、まさにあなたは得たいポジションに就くために、これまで何をしてきて、どんな実績・成果をあげ、これから何がしたいのか、そして相手企業にとってどのくらい役立つ人材なのか、を採用担当者に理解してもらうために書くのではないでしょうか。そしてその職務経歴書を読む採用担当者は、たいていのケースではあなたのことを何も知らない人であり、求める人材として能力・経験や人柄が適しているかどうかを判断するために読むのではないでしょうか。採用担当者が得たい情報を過不足なく与え、あなた自身の目的を達成するためには、どんな内容にすればよいのか、そんな観点から職務経歴書を見直してみませんか。

ほんのイントロですが、先の質問に関する筆者なりのアドバイスは次のようになります。

(a) 3ページが妥当かどうかはともかくとして、短ければ短いほどよいにこしたことはありません。しかし短く削ったがために必要な情報が抜け落ちてしまったら、意味がないのではないでしょうか。そうは言っても、10ページはさすがに多すぎますので、5ページくらいまでを目安に考えればよいのではないでしょうか。

(b) 箇条書きは万能ではありません。伝えたい情報により箇条書きがよいものと文章がよいものがあります。たとえば経験したプログラム言語や業務項目などのスキルセットを表すには箇条書きが見やすいですが、具体的な職務内容やスキルの度合いを理解してもらうには、文章でないと表現し切れません。

(c) 直近の職歴から書くか、古いものから書くかはあなたが何を強調したいか、どのようなストーリーで説明したいかによります。たとえば営業から人事に転進した方が今後も人事業務に就きたいケースでは直近の人事の経歴から始めるべきです。一方、エンジニアの方など経験の幅を少しずつ拡げたかたでしたら、古い方から書いて成長の過程を表現するのがよいでしょう。

(d) 自己PRを最後に書いてくる方が多いですが、これこそあなたが訴えたい最も大切な情報です。文末では読んでもらえないかもしれません。

(e) 面接の前に書類審査があることを忘れていませんか。もちろん書面では説明しきれないことがたくさんありますが、ご本人の仕事のレベルが伝わる内容になっていなければ、面接には辿り着けません。また、文章でご自身のしてきたことをきちんと整理してこそ、面接の場で理路整然とプレゼンできるのではないでしょうか。

では次項より、どのように書くと読み手に伝わる職務経歴書になるのかを、できるだけ具体的に説明いたします。