Career Leaves ブログ

キャリアプランを真剣に考えたいあなた、失敗しない転職活動をしたいあなたと向き合い、共に考えます。

ネット検索ワードからキャリア課題を読む1

キャリアリーブスのサイトをオープンして、1年余りが過ぎました。ネット検索で当サイトを訪れた方々の検索キーワードを分析することで、社会人の皆さんが抱える悩みや課題が見えるのでは、と思い立ち、アクセス上位の500キーワードをリストし、分類してみました。「キャリアプラン、不安」のように2〜3のキーワードの組み合わせでアクセスした方が大半ですが、それらをさらに分析して、傾向として分かったことを報告します。

キャリア形成の問題意識

500キーワードのうち、32.3%が「キャリア」というワードを軸にしたアクセスでした。「キャリアプラン、将来」、「キャリア、棚卸」、「キャリア、強み、弱み」、「キャリアプラン、例、書き方」、のような組み合わせです。つまり、自分の将来に不安を感じ、またはキャリア形成に問題意識をもち、自分の強み・弱みなどからキャリアプランを考えるヒントを求めているのです。自分のキャリアに課題や行き詰まりを感じている方が、それだけ多いということになります。

「有料、キャリアコンサルティング」のように、「有料」でのサービスを探す意図でアクセスなさった方が、全体の18.9%いらっしゃいました。これらのアクセスのうち、「転職」というワードを含まない、つまり、転職相談というよりもキャリア相談を意図していると推測される方は、全体の63.7%に上ります。転職活動という切実な課題が目の前にない方々の間にも、料金を支払ってでも有効なキャリアコンサルティングを受けたい、というニーズが高まっているのかもしれません。

「キャリアカウンセリング、受けたい」など、「有料」というワードは使わずにキャリア相談のニーズを示した方も1.6%いらっしゃり、有料との合計で20.5%に上ります。キャリアリーブスではキャリアコンサルティングを提供しており、そうしたコンテンツがサイトに含まれていますので、「有料」を含む検索にヒットしやすい面があるでしょう。それにしても思いのほか多く、私共のサービスへのニーズが高まっているいと感じました。

「30代、キャリアプラン」のように自分の世代を特定したワードの組み合わせで検索した方、つまり世代特有の課題を感じていらっしゃる方が15.7%いらっしゃいました。内訳は「20代」というワードを含むアクセスが14.0%、「30代」が19.9%、「40代」が52.1%、「50代」が14.0%です。40代の方々が、世代特有のキャリア課題を切実にもっていることが窺えます。次項で各世代について分析します。

20代:適職を探して

20代で目立つキーワードは、「キャリアプラン」「将来・不安」「キャリアチェンジ」「転機」などです。つまり、キャリア形成の転機が訪れつつあることを自分に感じたり、このままでいいのかと将来に不安を感じており、そのキャリア課題の打開策として、転職を選択肢にする思考が読みとれます。

若者は3年以内に3割辞める、と言われて久しくなりました。新卒で偶然就いた仕事の場で職業体験を積む中で、自分の適性や仕事に求めることが少しずつ確かなものになり、現職に違和感を抱いた人たちがキャリアチャンジを考えています。この世代は独身者も多く、身軽に動ける条件も揃っています。

30代:将来への不安と迷いの中で

30代も「キャリアプラン」「将来・不安」と、20代と同様のワードがまず目につき、「迷い」が続きますが、転職志向を匂わすワードは少ないです。30代もキャリア形成に課題を抱えつつ、転職すればそれらを解決できるという単純な話ではないことも感じていて、迷っています。結婚し家庭をもつようになった方も多いでしょうから、配偶者や育児などを含めて、ワーク・ライフ・バランスを考えなければならないことに起因する悩みが「迷い」というワードに表れているように感じます。

「30代後半」と世代をさらに限定した検索ワードも多く、「キャリアの再構築」「5年後の自分」などが組み合わされています。30代後半になると、40代以降を見据えてキャリアの再構築を図る必要性に迫られているようです。

40代:人生の視点から

40代では、「キャリアプラン」のような全般的な意味の用語ではなく、「挑戦」「人生」「人生の後半」「人生のやり直し」など、20代、30代の検索ワードにはほとんど見られない用語が出現します。30代までは、経験やスキルを積み上げてキャリアアップ志向でキャリア形成を考える。40代になると、人生という流れの中で過去を振り返り、現在の立ち位置を確認して、人生後半の新たな挑戦を模索する思考に変わるのでしょう。

「40代後半」と世代をさらに限定した検索ワードでは、「転職」「再就職」がほとんどです。転職氷河期が続く今、40代以降のポジションが激減し、転職がとても難しい状況を切実に表しています。

50代:新たな挑戦を求めて

50代も40代同様、「人生」「挑戦」が目立ち、「起業」「転職」が続きます。キャリアプランというような悠長な発想ではなく、より切実に、社会人人生の集大成として打ち込める場を求めて挑戦しようとする意志を感じます。

次回は女性のキャリア課題、現職企業への不安など、検索キーワードから分かったことを報告します。