Career Leaves ブログ

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20代女性の適職探し:節電モードから脱却する

「職場では自分キャラ20%の節電モードです。未経験の仕事で自分が至らない点が多いのは認めます。会議で発言すると、なぜあんなことを言うのか、と叱られたりします。ストレート過ぎるのでしょうか。同僚から付けられたあだ名はガイジンなんです。」半分あっけらかんと、半分は自分が情けないという風に南野さんが言います。25歳、いろいろな可能性を追い求める、まだまだこれからの女性です。

相談者のプロフィール

南野さんは、国際基督教大学卒業後、アメリカ留学を経て、ある日本企業に入社しました。新入社員教育に熱心な企業で、半年ほど研修に悪戦苦闘しましたが、自分には向いていないと感じて辞めました。

リーマンショック後の不況のタイミングで、実務経験の浅い第二新卒でしたので転職に苦労しました。多くの人と直接係われる仕事、伸び伸びと人と係われる仕事がキーワードで、今はある外資系企業でマーケティングの仕事に携わり1年になります。

相談者の悩み

南野さんは、マーケティングといいつつも、営業が取って来た仕事を手配をしたり、営業用のプレゼン資料を用意する業務が大半で、今の仕事に遣り甲斐を感じられず、頑張ろうという気になれないのだそうです。その会社にとって彼女は初の未経験者採用で、社内は新人を育てる気風がなく、うまくいかない部分をカバーしてくれたり、教えてくれる人も不在です。初歩的なミスを繰り返す自分に嫌気がさしてもいます。さらに海外経験者である彼女は、女性の多い職場で先輩たちとぶつかり、「ガイジン」と呼ばれ社内で浮いている面もあります。

彼女には、留学時代に知り合った外国人のボーイフレンドがいます。今もアメリカで学生生活をしています。早く彼のもとに行きたい思いもありますが、海外で自活できるスキルを身につけなければ生活が成り立ちません。さらに将来、海外でカウンセラーとして独立したいという夢があり、大学院などで勉強したいと考えています。そのためにも資金を稼ぐ必要があります。

課題の明確化

お話を伺って、南野さんは課題山積の現状を前にして、何からどう手を付けていいのかわからない状態で、堂々巡りの思考に陥り悩んでいるように思えました。視点を変えると、課題の交通整理をして、できることから一歩ずつ進める道筋が見いだせれば、自力で解決できると感じました。

実際、この1年を振り返ると、彼女は失敗や停滞ばかりではありません。たとえば、初めはぶつかってばかりいたある同僚と、一度じっくり話し合ったのがきっかけで、冷静に協業できるようになってきました。その方は業務のベテランの方で、協業を通じてスキルを身につけることができる相手です。仕事のケアレスミスも、場数を踏むことで学習し、少しずつ改善できるでしょう。突破口はすでに空いています。

今後の対応策

彼女の中長期の目標は2つ。海外にいるボーイフレンドの元に行くことと、カウンセラーとして独立するということ。そのためには、海外生活や勉強する資金が必要です。資金稼ぎと共に、実務経験を付けて海外での仕事に備えなければなりません。その意味で、当面の目標は、現職でコツコツ貯金しながら実務スキルを身につけ、会社組織内の人間関係の面でも、課題を克服することです。

南野さん自身も、すでに1回短期の転職を経験していますので、現職で踏ん張れなければ、どこに行っても適応できないのでは、と考えています。苦手だった同僚との関係が改善しつつある手ごたえも感じています。

それならば、今の仕事に集中しましょう、と申し上げました。不慣れで戸惑うこと、同僚とのやり取りでまだうまくいかないことがたくさんあるはずです。ああすればよかったかも、今度はこうしてみようと思うことを、日々のアクション項目としてノートに書き留めること。そして一つずつそのアクションを実行し、うまくいったらどんな点がよかったか、うまくいかなかったらその原因と次回の対応策を書いて、また実行する。

大そうなアクションプランでなくてよいのです。不明点は「○○ということですね」と即座に確認するようなちょっとした心がけだったり、「おはようございます」の声掛けだったり、しようと思えばすぐできる小さな一歩。その積み重ねがいつしか、自分が変わり、周囲も変わるきっかけになります。そして、気づいたときには仕事がスムースに進み、楽しくもなります。その結果、自然にスキルが蓄積されるのです。

今すべてに対処しようとしても、やりようがありません。特に中長期の課題に対しては、今すぐにはどうすることもできません。まずは今の南野さんご自身の地固めに集中することです。ボーイフレンドとのことやカウンセラーの夢は、それを踏まえて1年後、改めて方向性を考えることで、より現実的な解決策が見い出せるのではないでしょうか。