Career Leaves ブログ

キャリアプランを真剣に考えたいあなた、失敗しない転職活動をしたいあなたと向き合い、共に考えます。

あなたも企業を面接しているのです

採用面接では採用する側とされる側の関係ですので、キャンディデイトは「面接される側」「質問される側」のある意味弱い、受身の立場の意識にどうしても終始しがちです。しかし、企業が複数の候補者を選別するように、あなたもその企業が自分にとってふさわしい職場なのか、自分がしたい仕事に携われる環境なのかを判断する貴重な機会です。転職はご自身の人生を左右しかねない一大事であり、選択を誤れば、新しい職務に悩み、最悪のケースでは短期での転職を余儀なくされたりしますので、この点を十分に意識して、納得してその企業に入社できるよう、面接に臨んでいただきたいです。

あなた自身が、その企業に就職すると判断するために、必要な情報は以下のようなものがあります。

  • - 仕事内容:より具体的な仕事内容、担当職務の進捗状況や課題、該当部門の人数やその中での自分のポジション、残業の実態、入社後のキャリアパスなど
  • - 経営状態:業績、経営方針、今後の事業展開など
  • - カルチャー:その企業の社風、社員同士の雰囲気、上司や同僚とうまくやっていけそうかなど
  • - 待遇面:年収、人事評価制度、福利厚生など

採用面接は通常、2〜4回行われ、現場の上司になる方、同僚や部下になる方、人事担当、場合によっては経営陣とも会うことでしょう。その過程で、あなたが自分にとってふさわしい、納得できる企業かどうかを様々な角度から判断する材料を得られる機会があるはずです。たとえば、現場の上司や同僚になる方との面接では、Job Description(募集要領)を読むだけではわからない具体的な仕事内容や職場の実態、一緒に働く仲間として馬が合いそうか、などを判断できます。人事との面接では、どのような方針で人材を採用しているのか、評価・待遇の制度はどのようになっているか、などが分かりますし、役員クラスと会えれば、事業戦略や企業としての方向性などより高所からの話が聞けるでしょう。

ある項目は相手にお会いして質疑を進める中で自然に実感として分かるでしょうし、改めてこちらから質問しなくても話の流れのなかで答えが見える項目もあるでしょう。面接の最後にはたいてい、何か質問はありますか、と訊かれますので、その際に不明点をまとめて確認してもよいでしょう。

時々、キャンディデイトの方々から、待遇面や、離職率、残業の多さをこちらから聞くのは失礼でしょうか、不利でしょうか、と聞かれることがあります。これらの質問に、面接の段階で相手がどこまで詳細に答えるかは別問題として、全く失礼にはあたりませんし、不利にもなりません。要は質問してよいタイミングで、相手を選んで訊くことです。たとえば、職務内容の話をしているときに年収の話を持ち出すのは不躾ですし、現場の社員との面接で、待遇面や離職率を訊くのはふさわしくなく、人事との面接で確認することですね。残業の実態についても、それを知りたい主旨を明確にしたうえで質問すれば、残業したくないから質問したのでは、と短絡的に誤解されることもないはずです。

また、面接の場でメモを取ってもよいのでしょうか(メモはしないほうがよい、と他のコンサルタントから言われた)、とキャンディデイトから聞かれることもあります。一度聴いただけですべてを記憶できる人は稀です。実際、面接中にメモを取る余裕があるかどうかはともかくとして、ペンとノートを出して臨んで、先方にとって不都合なことは何もないと思います。むしろ、メモを取るほど真剣な態度で面接に来てくれた、と相手に好感をもってもらえるのではないでしょうか。